ニキビ跡がケロイド状(重症化)してしまったらどうすればいい?

ニキビがなくなったのは良いけれど、厄介なニキビ跡で悩んでいる人も多くいます。特に重症化してケロイド状になってしまったニキビ跡は、見た目も痛々しいうえ、治りづらく、なかなか消えてくれません。そんなケロイド状のニキビ跡について、原因から治し方までまとめて紹介します。

 

ケロイド状のニキビ跡とは

ケロイド状のニキビ跡とは、赤みを帯びて火傷の跡のように光沢があり、凸状の盛り上がりができた状態のことです。2種類の症状があり、真性ケロイドと肥原性瘢痕(ひこうせいはんこん )とに分かれます。

 

真性ケロイド

遺伝的要素が強く、アレルギー疾患を持っている人に多くみられます。進行はとても緩やかですが、患部の範囲よりも広がって赤みが強く隆起しているのが特徴です。押しただけでは痛みを感じませんが、つまむと痛みやかゆみを感じます。

 

肥厚性瘢痕

ほとんどのケロイド状のニキビ跡は、こちらのタイプが多いです。進行が早いですが、患部の範囲より大きく拡大せず、皮膚の再生のための繊維細胞が過剰につくられ盛り上がっているのが特徴です。

 

一時的に赤みを帯びますが、日数が経つにつれ少しずつ白く変化し、目立たなくなります。しかし逆に数ヶ月後に赤みを帯びてきて、目立つようになる場合もあります。この状態になると、引きつれやかゆみなどの症状が現れるようになります。

 

ケロイド状になる原因

ニキビ跡がケロイド状になる原因として、何が考えられるでしょうか?その4つの原因について、詳しく見ていきましょう。

 

原因1. 毛穴の組織を破壊

ニキビは同じ場所にくり返しできることが多く、表皮や真皮だけでなく、毛穴の奥深くの細胞にまで及んで、組織を破壊します。組織の損傷がひどい場合には、毛穴を構成しているコラーゲン組織が密集して増殖し、皮膚に大きな凸状の盛り上がりをつくってケロイド状になります。

 

また、小さな傷が組織を破壊するきっかけになり、ケロイド状に発展しやすい体質の人もいます。

 

原因2. ケロイド状の広がり

ケロイド状になったニキビ跡が、周りのニキビとつながってケロイド状の範囲が広がってしまうことがあります。

 

原因3. 遺伝的要因

真性ケロイドの場合、ケロイド状になりやすい遺伝的要因があります。そのため、親族などに真性ケロイドの人がいる場合は、注意が必要です。また、肌の色素量が多くなるにつれて真性ケロイドになる確率が高くなるため、白色人種はケロイド状になりにくく、私たち黄色人種や黒色人種はケロイド状になりやすい傾向にあるといえます。

 

原因4. 生活習慣

原因の一つとして、生活習慣もあげられます。疲労やストレスなどが原因で免疫力が落ちたり、暴飲暴食をしていたりしませんか?ニキビ跡を悪化させ、ケロイド状になる原因になります。

 

ケロイド状の治し方

真性ケロイドの場合、自然治癒は困難です。いつまでも消えずに、どんどん広がってしまいます。セルフケアはなかなか難しいので、皮膚科や形成外科などの専門医に相談して治療を受けるのが賢明です。

 

一方、肥厚性瘢痕の場合は、数ヶ月から長くて1年ほど経つと赤みがなくなり、盛り上がった部分も平らになります。自然治癒が可能ですが、それなりの期間がかかり、かゆみなどの症状も発生するため、専門医に相談して治療を行った方が良いでしょう。

 

では、皮膚科や形成外科に通院した場合の治療方法を、いくつか紹介します。一般的に、真性ケロイドも肥厚性瘢痕も、同じ方法で治療します。ケロイドができた部位や状態によって、治療方法を選んで組み合わせていく形になります。

 

内服薬

トラニラストという内服薬で、ケロイド状のニキビ跡には必ず処方されます。リザベンという成分がアレルギーによる炎症を抑え、細胞の隆起の原因となっているTGF-β1という物質を抑制し、かゆみや痛みの症状を和らげます。早めに薬を服用し、3ヶ月から半年ほど続けると、より効果的です。

 

ステロイド

抗炎症作用のあるステロイド軟膏は、コラーゲン組織の増殖を防ぎ、かゆみや炎症を抑えます。またステロイド注射は、患部に直接注射することでかゆみと痛みを軽減し、症状を緩和させます。

 

ステロイド剤は高血糖など、命に関わる症状を引き起こす副作用があるので、専門医の適切な指示を守って使用することが重要です。

 

シリコンジェルシート

シリコンジェルでできたシートを長期間貼ると保湿効果があり、紫外線や細菌などの外部の刺激からケロイド状を保護します。また、患部を圧迫して固定するので、ケロイド状が広がらないようにして治療を促します。かゆみを抑える効果もあります。

 

ジェルシートには十分な粘着力があるので、しっかりと皮膚に吸着します。洗って清潔にすれば、何度でもくり返し使うことができます。

 

レーザー治療

レーザーで異常な血管を壊すことを目的に行います。赤みを軽減させ、患部の盛り上がりが周囲に広がることを抑える効果があります。しかし、レーザー手術だけでは、盛り上がりが平坦になるところまでは期待できません。内服薬やステロイド、外科手術と組み合わせることが必要な場合もあります。

 

外科手術

外科手術によってニキビ跡のケロイドを切除する方法です。手術後はケロイド状の盛り上がりが平坦になります。

 

ニキビ跡がケロイド状にならないための生活習慣

ニキビが重症化し、新たなケロイド状のニキビ跡になることを防ぐためには、生活習慣の見直しがとても大切です。次の3つのポイントについて、ぜひ参考にして実践してみましょう。

 

生活習慣1. 食生活

ケロイドは皮膚下で過剰な炎症反応があって起こるため、全身の体質改善が、炎症反応の発生を抑えます。ケロイド体質を改善するため、普段の食生活に気をつけることが大切です。次の点には特に注意しましょう。

 

  • 亜鉛やビタミン類などのミネラルをしっかり摂る
  • 細胞膜の主成分である、オメガ3脂肪酸などの良質な脂質を摂取する
  • タンパク質を欠かさずに摂る
  • ファストフードやアルコール類はビタミンやミネラルを壊すので、極力控える
  • 刺激がある唐辛子やニンニクなどはケロイド状を悪化させやすいので控える

 

ニキビ跡がケロイド状になりやすい人は、日頃からニキビが重症化しないように生活習慣や食生活を意識して気をつけましょう。特に油分の多い食事やお菓子を減らし、野菜をたくさん摂るようにするなど、努力して改善しましょう。

 

生活習慣2. 良質な睡眠

成長ホルモンの分泌を促し、良質な睡眠をとることは大切です。成長ホルモンの分泌がピークになる時間は、午後10時から午前2時の間です。

 

少しでも多くの成長ホルモンを分泌させるなら、午後10時には寝られるよう、寝る1時間前に入浴して身体を温め、スムーズに眠りにつけるようにしましょう。寝る前にパソコンやスマートフォンを見ないようにすることも大切です。

 

 

体質や遺伝的要因でケロイド状になりやすい傾向のある人は、特に生活習慣を見直す努力をしましょう。最近は治療の選択肢も多くあるので、ケロイド状で悩んでいる場合は、専門の病院を受診することをおすすめします。